時の流れは早く、「いつの間にかもうこんな歳に?」、なんて言う事は多々あることではないだろうか。

今までどういうふうに生きてきたのか?幸せだったのか?等と、自分に問いかけながら、この一瞬一瞬を輝ける人生にしたいという想いが日増しに強くなる。

心臓の鼓動とともに、その終わりまで、あとどのくらい意識があるのかを考えると、今しかできないことは、今やるというふうに、私はよく持っていきがちだし、だからこそ、決して脳裏からはなれる事は無いSMというアートな活動も、できるだけ充実させて生きている。

そして、M女性との出会いは、その一瞬一瞬を大事にしたいし、ましてや緊縛をしながら女性の身体を気にかけているその瞬間に、私の生の本質がある気がしてならない。つまり、「生きている」という実感だ。

同じ時間と空間を共有してくれた女性に対し、強烈な念でもってこの女性を最高の満足度まで昇華させることに集中し、私の心の奥底にある何かと必死に結びつけていく。強固な想いと女性の声が混じり合い、その波長は空間を錯綜し、そして心を乱し、心の暗点を薄くして、消してくれる。

同じ時代に生まれ、たまたま出会ってしまった女性を愛してしまった。

「緊縛」が、身体と心を解放することの「言い訳」であるように、「同時代における出会いの偶然性」を、その出会ったM女性を幸せにすることの「言い訳」にしたい。

人生とは、偶然性の連続なのかもしれない。

緊縛師Kより

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